ダクトの継手とは?種類・用途・材質・選び方について解説

空調などの設備には、必ずと言って良いほど、ダクトが使用されています。
そして、ダクトを設置する際に、不可欠な存在となるのが継手です。

継手はダクトとダクトをつなぐために使用されていますが、具体的にどのような種類があり、用途があるのか、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ダクトに使用されている継手について、種類や用途、そして選び方について、わかりやすく説明します。

ダクトと継手について

「ダクト」とは、空気やガスなどの気体を通す管のことで、日本語では「風道」という意味を持ちます。
空調などの設備には、必ずと言って良いほどダクトが使用されているのです。

ダクトは、制気口から室内に新鮮な空気を送り、古くなった空気を外に排出する役割を果たしています。
そして、そのダクトとダクトをつないでいるのが、「継手」なのです。

ダクトの導入なら空研工業

ダクトなど、管と管をつなぐ働きをしている継手は、空調の配管から水道の配管まで、さまざまな場所に取り入れられています。

継手の用途

継手の役割は、ダクト同士をつなぐことですが、その用途は多岐にわたります。

ダクトは常に直線に設置できるとは限りません。
ある時点で、方向を変える必要があります。

また、建物にダクトをフィットさせるために、異なるサイズのダクトをつなぐ、ということも珍しくありません。

こうした方向転換やサイズの変更をするために、継手は使用されています。
継手は、ダクトの方向転換や、大きさを変えるだけでなく、分岐させることも役割の一つです。

その際、分岐管と呼ばれる、T字またはY字型の部品と共に使用されます。

継手の種類

ダクトを設置する環境や用途などに幅広く対応するため、継手にはいくつかの種類があります。
ここでは、ダクトに使用されている、主な継手について説明します。

エルボ

L字のようなカーブを描いた形をしている点に特徴のある継手です。
ダクトを曲げて配管したい時に使用されます。

エルボには、曲げる程度にあわせて、45度や90度などいくつかの種類があります。
最大で180度の方向転換が可能です。

ニップル

円柱状の継手で、通常は、スパイラルダクト同士をつなげる時に、内ねじと共に使われます。
内ねじ同士をつなぐ働きのあるニップルには、外側にリブがつけられています。

リブは、ニップルの両端についているタイプと、片方に付いているものがあり、用途によって使い分けられるのが一般的です。

レジューサー

異なる直径のダクト同士をつなぐための継手で、別名「R管」「インクリーザー」とも呼ばれています。
レジューサーを使用することで、異なるダクトをつなぎ、空気の流れをスムーズにすることが可能になります。

定着カラー

スパイラルダクト同士をつなぐ際に、よく利用されている継手です。

同じタイプのスパイラルダクト同士の接続だけでなく、角型と丸型のスパイラルダクトというふうに、異なるタイプをつなげることも可能です。

定着カラーには、その用途から、「ノッチングカラー」「ピンキー」など、さらに細かな種類に分類されます。

継手の選び方

継手には、さまざまな種類があるため、どれを選んだら良いか迷うかもしれません。
その場合は「これだけは外せない」という条件をもとに、選ぶと良いでしょう。

継手を使ったつなぎ方には、単に接続させる方法と、継手を押し込んだり、溶接してつなぎ合わせる方法など複数あります。

溶接する方法は、ダクト同士の接続部をしっかりと固定させられる反面、不具合が生じて詳しく調べる必要が出た場合、作業に手間取るなどのデメリットがあります。

ねじ込んで接続させる方法は、取り外しが簡単なため、メンテナンスも容易になるでしょう。
溶接する場合は、溶接する方法(フランジなど)や、使用する継手の材質を選ぶことになります。
どの溶接方法を利用するかは、専門業者に相談して決めるのが無難です。

ダクトを適切に使うには、適切に配管することが前提です。
そのためにはダクトの方向を変更したり、曲げたりといったことが不可欠になりますが、用途別に継手を選ぶことは、良い継手選びにつながります。

ダクトの方向を変換させたい場合は、エルボが無難でしょう。
エルボには、さまざまな角度がありますので、曲げたい角度にあわせて選べます。

エルボの中には、曲げ半径の大きなものもありますが、それは「ベント」と言われることもあります。
直径の異なるダクトを接続したい、長さを調節したい、という場合は、レジューサーを選んでください。

長さを足したい場合は、ソケットを用いて、希望する長さに調節します。
配管するダクトの数によって、使用する継手の数も多くなります。
各箇所によって使い分ける必要も出てくるでしょう。

そうすると、選びきれないなどの問題が出てくるかもしれませんが、迷ったら専門業者に相談し、納得のいくものを選ぶようにすると、作業がスムーズに進みます。

まとめ

ダクトに使用されている継手の種類や用途などについて解説しました。
継手は、ダクトを適切に配置するために不可欠な部品です。

継手に種類が複数あるのは、さまざまな環境に対応するためであると言えるでしょう。
継手を選ぶには、サイズ、つなぎ方などいくつかの方法があります。

ダクトを配置する環境に適したものを選び、ダクトが最大限のパフォーマンスを発揮できるように調整していきましょう。

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