最近のダクトはできるだけ音が広がらないように、消音や静音タイプのものが多く出ています。
しかしダクトから大きな音が出て日常生活に影響が出る時もあります。
音の種類にもよりますが、消音ダクトを利用することで気になる騒音を低減することができます。
本記事ではどんな消音ダクトがおすすめか、選ぶときのポイントや販売メーカーについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
消音ダクトとは
消音ダクトとは、ダクト内を伝わって出る騒音を消音してくれるダクトのことです。
送風機などを利用する際、何も対策をしていないと大きな音が鳴り不快に感じてしまいます。
そのため、ダクト内の音が軽減されるように消音材を内張りしたものが販売されているのです。
消音材が付いているだけでもある程度騒音を低減することができ、快適に過ごせます。
すべての音を消せるわけではないため、多少は音が残ります。
それでも対策をしているときとしていないときの差は大きいため、騒音に困っている方は消音ダクトを上手に活用しましょう。
消音ダクトのメリット
コストを低く抑えられる
大きくコストがかかるとなると購入する場合にも悩んでしまいますが、消音ダクトは比較的リーズナブルな価格で販売されています。
ダクト内の騒音に困っている場合は、購入しやすい価格です。
個別に対策がしやすい
基本的に最近の送風機はそのままの音が鳴るのではなく、少しでも音が軽減されるようにと始めから消音や静音の対策がされています。
それでも音が出てしまい、気になってしまうこともあるのです。
消音ダクトは、気になる部分へ個別に設置することで音の対策を簡単に行うことができます。
ほかにも、騒音対策として、サイレンサーを個別に設置してさらに減音することも可能です。
自分たちが気になる場合だけでなく、近隣の方から苦情が来たときにも消音ダクトやサイレンサーを利用しての対策を講じることは大変重要です。
消音ダクトの価格相場
消音ダクトやフレキシブルダクトの場合は、数千円から数万円が価格の相場になっています。
どのような機能が備わっているのかでも価格の変動はありますし、寸法も大きくなればそれなりに金額も上がっていきます。
消音ダクトの選び方
消音ダクトにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
自身が使う環境を考えながら、どの消音ダクトを購入するのか考えておきましょう。
たとえば、保温を考えるのであれば、保温グラスフレキダクトがおすすめですし、音を吸収させて騒音を減らしたい場合は消音ダクトが適しています。
使いたい環境にそぐわない消音ダクトを買ってしまうと、思ったような対策ができなくなってしまうため気を付けましょう。
選び方1.保温グラスフレキダクトの構造
今使っている換気装置などに結露が発生しやすいという場合は、保湿グラスフレキダクトを選びましょう。
環境としても湿っている場合や同じように結露が発生すると感じたら迷わず、こちらのタイプを利用します。
保温性に優れていますので、結露ができにくく快適に使用することができます。
内側にPETフィルムというものを使用しているため、グラスウールに水分を通さずに利用できるのです。
どうしても結露が発生しやすい状況で水分を通してしまうと、カビや劣化などの原因になってしまいます。
内側だけでなく、外面にもアルミニウムを含んだPETフィルムを使用していて、頑丈にできています。
経年劣化などはありますが、新しい状態であれば素材も破れにくい設計になっているため安心です。
ただ、音を軽減するという意味では、少し能力に欠けます。
PETフィルムに吸音できる能力が備わっていないため、吹出口まで音が進んでしまい、ほかの部屋の音がそこから漏れてしまうこともあります。
端末処理なしと処理済みの両方が販売されている
どのくらいの長さが必要か、実際現場で合わせて自分たちの好きな長さにカットしたい場合があるでしょう。
この場合は端末処理なしのタイプを選び、実際に取り付けたい場所で自分たちの理想の長さを確認し、カッターなどで切ります。
鋼線はニッパーを使い、端末部分をダクトテープで覆い固定バンドでしっかりと留めるだけです。
購入したにもかかわらず、長さが足りなくて困ったいうこともなくおすすめです。
あらかじめこの長さで問題ないとわかっているときには、すでに口元が加工された処理済みのタイプを選びましょう。
簡単に設置できるため、効率良く取り付けることができます。
選び方2.消音グラスフレキダクト
先ほどとは逆に結露が特に発生する心配がない場合は、消音グラスフレキダクトを利用しましょう。
結露などが溜まらない場合はカビなども生えにくいため、吸音性の高い素材が使えます。
消音グラスフレキダクトの場合、ポリエステル不織布を利用しているため、大変吸音性に優れています。
たとえば、ほかの部屋から繋がっている場合、先ほどの保温グラスフレキダクトの場合は吸音効果がなかったため音が漏れてしまいがちでしたが、消音グラスフレキダクトは不織布の中を通しグラスウールの中で消音されますので音がほとんど気になりません。
より音が気になりにくく、消音したいという希望を叶えられます。
結露が発生しなければ問題ありませんが、万が一発生してしまうことがあれば断熱する効果が薄くなってしまいます。
消音グラスフレキダクトも端末は処理なしとありを選べる
先ほどの保温グラスフレキダクトと同じように、自分の使い勝手に合わせて長さが切れる端末処理なしタイプも選べますし、逆に端末処理されていて簡単に設置できるタイプも購入できます。
サイズなど決まっていれば端末処理されているものがおすすめですが、長さが実際に取り付けてみないと不安だという場合は端末処理なしタイプを少し長めに購入すると良いでしょう。
後から自分たちで微調整できるため、失敗も少なくなります。
選び方3.フレキシブルダクト
真っすぐな消音ダクトをそのまま取り付けられれば問題ありませんが、さまざまな建物や構造の中にダクトがある場合もあります。
そのときには自分たちで自由に形も変えられる、フレキシブルダクトを使いましょう。
蛇腹状の構造になっているため、好きな形にくねくねさせながら取り付けることができます。
どんな場所でもその建物の造りに合わせて変形できるため、大変便利です。
特に換気扇やそのほかの連結部分として使われていて、さまざまな商業施設や飲食店などでも採用されています。
材料としてアルミや鉄、樹脂が使われていて、振動の音を吸収してくれます。
たとえば、配管が熱で膨張してしまった場合も、伸びたり縮んだりと調節も可能です。
フレキシブルダクトはさまざまな場面で使われている
その場に合わせて好きな長さだけでなく自由に曲げることもできるため、フレキシブルダクトはいろいろな場所で使用されています。
酸素欠乏や窒息しないための換気、鉄鋼や造船、溶接などの廃棄、ボイラー点検や地下室での作業を安全にできるようになどさまざまな場面で活躍しています。
しっかりと換気をしないと危ない作業も、フレキシブルダクトのおかげで安全に作業ができるのです。
まとめ
音が一定レベルよりも大きいと、結構なストレスを与えます。
消音ダクトを利用すれば、完璧にとは言えなくてもある程度音を軽減させることができます。
結露ができやすい環境やできない環境、どの場所に取り付けるかでも選ぶ消音ダクトは変わってくるため、自分たちに合ったものを選びましょう。